トレードを行うに当たって、初心者でもプロでも、移動平均線を使う機会は多いです。
また、どのチャートソフトでも移動平均線が入っていないチャートソフトはありません。
しかし、そのも移動平均線を使って安定的に利益が出るという事はほとんどありません・・・。
ある米国の雑誌にも、移動平均線を検証した結果、どの期間の移動平均線を使っても良い結果にならなかったという報告が出ている位、それだけで利益を出し続けるのは難しいと考えています。
それでも、移動平均線を多くの方が使っています。
それは何故なのでしょうか?
今回はある期間の検証と共に、より良い使い方について解説をしていきます。
移動平均線を検証してみると・・・
2002年から2007年までのある通貨ペアで以下のような検証しました。
上記の画像のように、レートが「ある期間移動平均線を上回ったら買い」、
反対に、レートが「ある期間の移動平均線を下回ったら売り」という検証すると、
3日間が比較的良い結果になりました。
ちなみに、画像の青いラインは「買い」だけを行った場合、そして赤いラインは「売り」だけを行った結果です。
更に緑のラインは「売り」と「買い」の両方を売買した結果になります。
この2002年から2010年までの間は、3日線と20日線が何とか利益になっていましたが、他の日数ではマイナスです。
さらに期間を変えて検証を進めてみると・・・
今度は2002年だけの検証結果を記載します。
この年は5日線で売買をした時のみが利益となっています。
その他は、3日線日と4日線。
これも利益になっていますが、その他の期間はすべてマイナスとなっています。
下の画像はさらに2007年の結果です。
この年は、23期間はそれなりの利益になりました。
また、その前後の22日、24日、25期間はプラスでしたが、実際のトレードとしては使にものにはなりません・・・
ちなみに、その他はすべてすべてマイナスです。
移動平均線の期間を変えても意味がない?
このように、1度固定の期間を使い、売買を継続したとしても、来年は何期間にすれば良いかという疑問もでてきます。
またそれは、後々その時になってみないと分かりません。
過去に遡って、あのときは「どうだった」という事は出来ますが、これからトレードをしようとした場合、一体「何期間の移動平均線」であれば利益になるのでしょうか?
正直これは誰もわかりません。
分からないのであれば、この考え方に基づくトレードはなるべく避けるというのが個人的な考えです。
但し、移動平均線が使い物にならないということではなく、一工夫することで
立派な使い方はあります。
■本ページ「上」の動画では、移動平均線の「上手い使い方」について解説をしていますのでご覧ください。