これから投資をはじめたい、という方からの質問で『投資初心者向けとして「FXがいい」なんて話を聞くことはあるけれども、実際行ってみるには、どれ位の資金がいるのかよく分からない』ということをよく聞く機会があります。
確かに、いきなり100万円からなんてハードルが高くて始められませんし、10万円も難しい。とりあえず試しに1万円位からはじめてみたいという方は多いですよね。
そこで今回は、FXを1万円から始める方法として、なぜ初心者は1万円から始めるのがいいのか、1万円から始める具体的な方法はなにか、1万円から始めた場合に狙える利益やリスク、そして最後に、1万円からでも始められるお薦めのFX会社もご紹介します。
なぜ初心者は1万円から始めるのがいいのか
野球を始めたばかりの人がいきなり打率5割を超えたり、ゴルフの初心者がいきなり100を切ったり、英語を始めたばかりの人がいきなりペラペラしゃべられるようになることがないように、FXもいきなり勝ち続けられる、ということはありません。
でも、世の中にはFX初心者でも多額の利益が得られるような甘いキャッチコピーを掲げて商品を売っていたりするのも事実です。
確かにFXは初心者でも勝つことはあります。しかし、勝ち続けて資金を増やし続けるにはそれなりの知識と技術が必要になるため、初心者が勝ち続けるようなことはあり得ません。
だからこそ、最初は少額から始めるべきなのです。
FX初心者が1万円から始めた方がいい理由
なぜ、FX初心者が1万円から始めた方がいいのか、それは「リスクを小さくすることができる」からです。例えば、投資資金が1万円なら取引通貨量は1,000通貨単位がメインの取引になります。
FXは証拠金率が4%になりますので、仮にドル円の価格が110.00円なら取引開始時に使用する証拠金は4,400円(=110.00円×1,000通貨×4%)で1万円で十分足ります。
この110.00円で買ったドル円のポジションが、その後115.00円まで上昇すれば5,000円の利益(※1)となりますが、逆に5円値下がった105.00円になってしまうと5,000円の損失(※2)になってしまいます。
※1 (115.00円-110.00円)×1,000通貨=5,000円
※2 (105.00円-110.00円)×1,000通貨=-5,000円
このように、1,000通貨の取引の場合、利益や損失は±1円で±1,000円となります。そのため、利益は小さいですが、その分損失も小さくなるため、FXを始めたばかりの人に向いている取引方法なのです。
まずは、1,000通貨の取引で慣れて勝てるようになってから、5,000通貨、10,000通貨と取引量を増やしていけばいいのです。
1,000通貨の取引では利益が小さいから・・の間違い
インターネットで見てみると、多くのサイトで「1,000通貨の取引は利益が小さいから勧めない」とあります。確かに1,000通貨の取引は±1円で±1,000円の損益となるため利益は小さくなります。しかし、なかなか勝てない状況にある初心者のうちは、利益を大きく狙うよりも、損失を小さく抑える方が余程重要なことであります。
勝って一獲千金のようなギャンブル的な投資よりも、しっかりとしたリスク管理ができる常勝トレーダーのようになることが大切です。
したがって、勝てるようになるまでの初心者のうちは1,000通貨の取引から始めるべきです。
1万円から始める具体的な方法
ここからは、1万円から始めるための具体的な方法をご紹介します。
1. FX口座の開設
FXの取引を行う以上は、FX口座を開設する必要があります。但し、注意点がありますのでそれを紹介します。
それは、「1,000通貨単位で取引可能なFX会社で口座開設する」です。多くのFX会社は取引単位が10,000通貨単位となっているため、1,000通貨単位の取引を行うことができません。どこのFX会社でも可能ということではありませんので注意が必要です。
最後に1,000通貨単位で取引可能なFX会社を紹介していますので参考にしてみてください。
2. FX口座へ1万円の入金
FX口座の開設が完了しましたら、次は入金です。入金時の注意点は、FX会社から指定された銀行口座に「自身の名前」で入金することです。FX会社は口座開設者以外からの入金は受付けていませんので、必ず、あなたの名前で入金するようにしてください。
3. 1万円の入金でどれ位の利益が狙えるのか
1万円の投資資金の場合、実際にどれ位の利益を狙うことができるのでしょうか。仮に1ドルが110.00円の場合、1,000通貨(1,000ドル分)の取引にかかる証拠金は4,400円(=110.00円×1,000通貨×4%)となります。
この1,000通貨(=1,000ドル)の取引、仮に1円値上がると利益はどうなるのか。逆に1円値下がりするとどれ位損となるのか。計算してみましょう。
110.00円から1円値上がった111.00円になると、
(111.00円-110.00円)×1,000通貨=1,000円
⇒ 1,000円の利益
110.00円から1円値下がった109.00円になると、
(109.00円-110.00円)×1,000通貨=-1,000円
⇒ 1,000円の損失
になるのです。こうしてみると分かるように、1,000通貨の取引は±1円で、±1,000円の差損益となります。
ここで、1,000通貨の取引に必要となる証拠金が4,400円なら、2,000通貨の取引をしてもいいのではないか、との疑問を抱くかもしれません。
確かに2,000通貨の取引なら、±1円の値動きで±2,000円となるので、利益は倍になります。しかし、損失も倍になることから、資金ギリギリの取引は初心者のうちはおススメできません。はじめは、余裕をもって1,000通貨の取引を行うようにしましょう。
4. 1万円で1,000通貨の場合のロスカットは?
1万円で1,000通貨の取引で行った場合、どれ位のマイナスでロスカットになってしまうのでしょうか。それは、FX会社によっても違いはありますが、基本的には持っているポジションの5円~6円位と思えばいいです。
例えば、1ドル=110.00円の時に1,000ドル買ったとします。この時の証拠金は4,400円ですから、余剰金は5,600円(=1万円-4,400円)です。そのため、この余剰金がなくなるのは5.6円値下がったらになるので、110.00円-5.6円=104.40円になったらロスカットになります(※)。
※上記計算はスプレッドやスワップポイントを加味していません。あくまで目安になりますのでご注意ください。
どれ位勝てるようになったら取引量を増やしてもいいか
FX初心者のうちは1,000通貨の取引を推奨しましたが、次第にトレードで勝てるようになってくると、取引量を増やしてみたくなります。
しかし、数回勝ったからといっていきなり取引量を増やしてはいけません。はじめは1万円の資金で1,000通貨の取引を開始したので、トレードで勝てるようになっても、資金が2万円に増えるまでは1,000通貨の取引を続けましょう。
そして、資金が2万円になったら今度は2,000通貨に取引量を増やしてトレードしてみるのです。次は3万円まで増えたら3,000通貨というようにしていけばリスクを高めることなくトレードが可能となります。
初心者が相場から撤退する理由のひとつが、いきなり大きなトレードを行ってしまい、結果として損失も大きくなってしまい継続できなくなることであります。
資金を増やすこと以上に大きく減らさないことを重視しましょう。
1万円から始められるおすすめのFX会社
それでは、1万円の資金から始められるように、1,000通貨の取引が可能なFX会社を紹介します。おすすめのFX会社はSBI FXトレードです。このSBI FXトレードは1,000通貨からだけではなく、なんと「1通貨(100円程度)」からできてしまう初心者に優しいFX会社なのです。しかも、SBIグループですから安心ですね。
いつでも始められるように、先に口座だけでも持っておいたほうがいいです。