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銀行間取引市場(インターバンク市場)を理解するうえで重要な2つのこと

FX取引をしていると「インターバンク市場」という言葉を耳にします。

私たちがFXトレードを行う際に使う為替レートは、このインターバンク市場での取引が基になって決まっていることは、よく知られていることです。

でも、FXトレーダーとして勝っていくための理解としてはそれだけでは不十分です。

ここではインターバンク市場についての基本を押さえておくための2つのポイントをご紹介します。ここで書いていることを理解していれば十分ですので、この機会にしっかり学びましょう。

目次

1. インターバンク市場(銀行間取引市場)とは

インターバンク市場とは、日本語では「銀行間取引市場」とも言って、銀行を中心とした金融機関だけが参加して、外国為替や短期金融等の取引を行っている市場のことをいいます。

市場といっても築地市場のような「場所」を示すのではなく、世界中の金融機関がそれぞれお互いにネット回線や電話回線を使って取引している「集合体」を意味しています。そのため「銀行間取引市場(インターバンク市場)」といういい方をしています。

銀行間取引市場(インターバンク市場)

では次に、外国為替や短期金融等の取引が行われている銀行間取引市場(インターバンク市場)の中の「外国為替」について学んでいきます。

外国為替

FXを勉強し始めると必ず「インターバンク市場」という言葉が出てきますが、このインターバンク市場こそが、為替レートを決める基となる取引がされている銀行間取引市場の外国為替取引になります

インターバンク市場(為替の場合)

A~Dまで4つありますが、これらは米国やヨーロッパ、アジアや日本といった世界中の金融機関だと思ってください。これら、たくさんの金融機関がそれぞれ互いにネット回線や電話回線でつながっていて、土日を除く24時間眠らずに為替の取引を行っているのです。

そして、ここで取引されている為替レートが基となって、下記のような流れで私たちがトレードする価格となっています。

短期金融

インターバンク市場(銀行間取引市場)といえば「為替取引」の印象が強いですが、実は為替以外に「短期金融」も取引されています。

短期金融とは簡単にいうと「お金の貸し借り(資金貸借)」のことで、1年以内に返済する(短期)の資金貸借の取引のことです。

なぜ金融機関同士で資金の貸し借りをするのか、という理由は次の通りです。

金融機関は日中に様々な取引を行った結果、金融機関によっては資金が余ったり、不足したりといった過不足金が発生します。その際、不足が発生した金融機関に対して、余剰資金がある金融機関が短期で返済することを条件に融通(貸付ける)するのが「短期金融」なのです。

ちなみに、短期金融でのメインは「無担保コール翌日物」でこれは「無担保で借りて、翌日には完済する取引」です。

FX取引ではスワップポイント(スワップ金利)が発生しますが、その受取額や支払額の計算に使うのが無担保コール翌日物のレートになります。その意味ではFXを取引する私たちにとって無関係ではないですね。

2. インターバンク市場(銀行間取引市場)は相対取引

これまで「銀行間取引市場(インターバンク市場)」について学んできましたが、ここからはもう少しだけ踏み込んでみたいと思います。

相対取引(あいたいとりひき)とは

相対取引は「あいたいとりひき」と読みます。「そうたいとりひき」ではありませんので注意してください。それでは本題です。

相対取引とは「1対1の取引」のことで、お互い(取引当事者)がよければそれで取引が成立する、という取引のことです。「その内容で構わない」「(法律に違反しない範囲で)その契約でいいですよ」「Aという物は10万円にしましょう」等々、1対1で互いに自由に決めているので相対取引になります。

相対取引ということは

相対取引が何なのか、ということが分かったところで「相対取引ということはどういうことなのか」について学びます。

相対取引が「1対1の取引」のことで、お互い(取引当事者)がよければそれで取引が成立するものなので、為替の取引も当事者間で納得していれば取引は成立してしまいます。

これはスーパーの大根の値段が、スーパーによって違うことがあるのと同じ仕組みです。各スーパーで値段が違っても顧客が「それでいい」となれば取引が成立するのと同じです。扱っているのが大根か通貨なのかの違いだけで、インターバンク市場もスーパーも相対取引というところでは同じです。

店頭FXとは何か

「店頭FX」とは何でしょうか。

私が初めて「店頭」と聞いたときは「店先」ということをイメージしてしまって、「店先のFX?」ということでサッパリ意味が分かりませんでした。

私のように混乱している人も実は多いのが現状なので、ここからちゃんと理解していきましょう。

店頭FXとは、FX会社と顧客の取引のことで、顧客はFX会社が配信する為替レートを使ってFX取引をすることをいいます。

まず、「店頭FX」を理解するうえで重要なことが上記で勉強した「相対取引」です。相対取引とは「1対1の取引でお互いが了解すれば成り立つ契約」ということを学びました。店頭FXも相対取引なのでイメージとしては下記のような感じです。

FXで相対取引を契約することで

顧客(あなた)はFX会社と契約(口座開設)することによって、FX会社が提供している環境(取引システム等)でFX取引をし、取引した際にはコストを支払いますよ、という内容になるのです。

相対取引の仕組み

大事なことは、上図にもあるように相対取引ですから、あくまでも顧客(あなた)とFX会社の個別の契約であり、別のFX会社は関係ないということです。価格やサービスが他社と違ってもそれは関係ないということですね。それが「相対取引」ということになります。

取引所取引とは

店頭FXのほかにあるFXが「取引所FX」になります。取引所FXとは取引所で取引するFX(取引所取引のFX)のことで「くりっく365」がそれにあたります

取引所取引とは、株の取引の際に東京証券取引所とか、大阪証券取引所というように取引価格は「取引所が決めている」ので、どこの証券会社で取引しようと株の取引価格が変わることはありません。

取引所FXも「東京金融取引所」という取引所がFXで取引する価格を決めており、くりっく365を取り扱う各会社によって取引価格が変わるということは発生しません。どの会社で取引しても同じ価格で取引できます。

ただ、仕組みとしては取引所取引のFXでも、取引価格の形成は注文の需給関係で決めているのではなく、あくまでも「インターバンク市場(銀行間取引市場)」の複数の金融機関から価格を得て、そこからくりっく365の取引価格を形成しています。

店頭FXと取引所FXはどちらがいいのか

ここまで「店頭FX」と「取引所FX」について理解しましたが、結局のところどちらで取引するのがいいのでしょうか。ここでちょっと比較してみます。

店頭FX 取引所FX
取引価格 どちらも仕入れ先がインターバンク市場なので大差はない
スプレッド 各会社によって違いはあるが、「店頭FX」と「取引所FX」による違いはない
スワップポイント 受取価格<支払価格 受取価格=支払価格
取引システム 会社によって違いがあるので好みの問題

こうやって比較してみると、取引所FXのほうがスワップポイントは買いからでも売りからでも同値(1本値)であることから、普段から売りから仕掛けることが多い人なら取引所fxのほうが有利かな、と思います。

また、取引価格についてもどちらも仕入れ先がインターバンク市場なので大差はないですね。そのため、あとは取引システムの好みの問題だけで決めればいいです。

まとめ

今回はインターバンク市場や店頭FX、取引所FXについて学んできました。ちょっと詳しく解説した個所もありますので、それを知らなくても取引に影響がある訳ではありません。

しかし、仕組みとして知ってる、知らないでは大きな差がありますので、この機会にここできちんと理解して取引して知識面で負けないようになれればいいですね。

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この記事を書いた人

株式会社トレードタイム代表取締役(2011年設立)

米国在住時にシカゴ、ニューヨークの市場を見学したした際、金融に興味を持ち、大学卒業後、国内と海外市場の取次業社にてコモディティ、為替取次の業務を行う。

その後、FXを日本で初めてFX事業を展開したひまわり証券に入社。
FX事業部の立ち上げ、自己売買ディーリング業務、投資助言業の資格を得て日経225先物、オプション取引の助言業務やセミナー講師等を務めた後、2011年に独立。


現在はFX、株式、日経225先物、FX、個別株オプション等の自己トレード行っている(1日のトレード回数は平均数回~10回程)、また個人投資家向けのセミナーも多数開催中。

セミナーの受講者は述べ39万人を超え、証券、FX会社でのセミナー講師、売買コンテンツ提供も行っている。
トレード本、FX情報誌やYahoo! ファイナンス等への執筆も多数。

コンテンツ(セミナー講師)の提供先会社は、株式会社外為どっとコム、サクソバンク証券株式会社、ワイジェイFX株式会社、株式会社FXトレード・フィナンシャル、ひまわり証券等々、30社以上(順不同,敬称略)。

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