2017/10/11

スプレッドとは?FX初心者が知っておくべき6つの重要なこと

 

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FXでなかなか勝てない人を勝てるようにするFXトレーダー育成の専門家です。誰でもトレードで負けるのには原因があります。多くの人はその原因に気づかないので勝てるようにならないだけです。そんな気づきをお伝えするのが得意です。
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FX取引をしていくうえで必ず理解しておかなければならないことのひとつに「スプレッド(Spread)」があります。

このスプレッド、初心者の方は単なる「価格差」ということだけ覚えていますが、それだけでは不十分です。ここでは、このスプレッドについて、初心者の方でも知っておいてほしい6つのことを挙げて詳しく説明します。

スプレッド(Spread)についてはこの6つを知っていれば十分ですので、安心してしっかり学びましょう。

1. スプレッドとは

もともとスプレッド(Spread)とは、英語いうと「開く、広げる、伸ばす」といった意味になります。FXでいうスプレッドとはどういう意味かというと、それも同じように「開く、広がる」という意味になります。

ここでは、FXでいうスプレッド(Spread)の2つの意味を学ぶとともに、スプレッドに関する基礎知識を習得してしまいます。

1-1. FXのスプレッド

FXでいうスプレッドには2種類の意味がありますので、まずはここで理解してしまいましょう。

1-1-1. 「売値と買値の差」の意味のスプレッド

まず、一般的にFXで使うスプレッドというと、この「売値と買値の差」の意味になります。FXはツーウェイプライス(2wayプライス)といって下記のように、必ず「売値」と「買値」の2種類の価格を同時に提示します。

この「売値」と「買値」の2種類の価格を同時に提示することで為替取引(FX取引)の手数料相当分(コスト)を知ることもできます。その意味で「売値と買値の差」の意味のスプレッドは、コスト表示のためのスプレッドということがいえます。

詳しくは「3. スプレッドで発生するコストの計算方法」で述べます。

 

2wayプライス(ボード)

これはドル円の2wayプライスの表示です。ここでいう売値(Bid)が114.257円で、買値(Ask)が114.260円になっています。そして、中間にある「0.3」というのが売値と買値の差であるスプレッドになります。
※「114.260円-114.257円=0.003円=0.3pips」

2wayプライス(ボード2)

これは2wayプライスの一覧表ですね。各通貨ペアが表示されていて「SP」というのがスプレッドになります。

1-1-2. 「売値と買値の差は伸縮する」の意味のスプレッド

次は、2つめの意味の「売値と買値の差は伸縮する」という意味です。

どういうことかというと、売値と買値の差でいうスプレッドは、一定ではない、ということです。為替レートは様々な要因で高くなったり、安くなったり変動しています。特に、大きな経済指標(特に米国雇用統計)前は全体的な取引自体が減少してしまいますので、そのような場合は流動性が低くなっているということでスプレッドは広がったりします。

この図でいうと、「0.3」となっているスプレッドが「0.4」とかときには「0.7」とかなったりすることがあるように、スプレッドは相場状況に応じて伸縮したりします。

1-2. なぜスプレッドがあるのか?

為替の取引ではなぜわざわざ「2wayプライス」が用いられているのでしょうか?それについての詳細は下記を参考にしてみてください。

2wayプライスとは?FXの価格表示の仕組みを詳しく教えます

1-3. 銀行の外貨預金のスプレッド

FXでの取引にはスプレッドがあることが分かりましたが、ではFX以外の為替取引である外貨預金はどうでしょうか。実は、外貨預金も為替取引であるのでちゃんとスプレッドが存在します。

外貨預金をしたことのある方なら知っていると思いますが、銀行で外貨預金をする場合、「TTS(Telegraphic Transfer Selling Rate)」といって、私たち(=顧客)が持っている日本円を外貨に両替することができる為替レートと、「TTB(Telegraphic Transfer Buying rate)」といって、私たち(=顧客)が持っている外貨を日本円へ両替することができる為替レートがあります。

この「TTS」と「TTB」の2つの価格がFXでいう「売値(TTB)」と「買値(TTS)」の2種類と同じですので、この価格差がスプレッドということになります。

因みにこの「TTS」と「TTB」の2つの価格、何から算出されているかというと、それは仲値(Middle Rate)という日本の金融機関がの日本時刻の午前10時位の為替レートを基準にして、米ドルなら±1円を加算して「TTS」と「TTB」の2つの価格にしています。

具体的には、例えば仲値が100.00円だったとすると、私たちが日本円を外貨に両替できる為替レート(TTS)は「101.00円(100.00円+1.00円)」となり、私たちが持っている外貨を日本円に戻す(両替する)場合の為替レート(TTB)は「99.00円(100.00円-1.00円)」ということになります。

TTSとTTB

2. スプレッドでいう「pips(ピプス)」とは?

FX取引をしていると「利益が100pips取れた」とか、「損切りは50pips以内に設定する」とかいうことを聞いたことがあるかと思います。ではこの「pips(ピプス)」とは何のでしょうか。

2-1. 1pipsとは何か

1pips(ピプス)とは、ドル円の他、ユーロ円やポンド円といった「クロス円」の場合は「0.01円=1銭=1pips」になり、クロス円以外の、ユーロドルやポンドドルといった通貨ペアは「0.0001ドル=1pips」をなります。下記表を見てみましょう。

 

1pips(ピプス)とは

ドル/円 0.01円=1銭 1pips
ユーロ/円
豪ドル/円
NZドル/円
ポンド/円
ユーロ/ドル 0.0001ドル
ポンド/ドル
豪ドル/ドル
ユーロ/ポンド 0.0001ポンド

2-2. pipsの昔の説明

「pips」とは、一昔前の教科書には「最小取引単位」という説明がありましたが、現在ではそれは間違いです。確かに一昔前までは「最初取引単位」でも正しかったのですが、現在はそうではないからです。

具体的にいうと、下記のように現在と一昔では価格の桁数表示が違っているんです。

以前 現在
115.50円 115.502円

このように、例えばドル円なら一昔前なら「115.50円」「112.30円」という表記であったのが、日本のFX会社がスプレッドを狭くする”スプレッド競争”をした関係で、どんどんスプレッドが狭くなりとうとう1pips以下にまで縮まった(例、0.3pips等)ことで、これまでの「115.50円」「112.30円」が「115.502円」「112.327円」というように1pips以下の表記が行われるようになったのです。

2-3. 正しい「pips」の意味とは?

ここまでpipsのことをいろいろと書いてきましたが、では正しい意味は何かというと、それは「Percentage in point」ということです。

英語ができる方はwikipediaの「Percentage in point」が参考になります。

なお、「pips」とは最小の通貨単位の1%(1/100)分ということです。例えば、日本円の最小通貨単位は1円ですが、この1円の1%は0.01円=1銭なので、1pipsは0.01円ということになります。また、米ドルの最小通貨単位はセントですが、この1セントの1%は0.01セント、つまりドルで表現すると、1ドル=0.01セントなので、1pips=0.0001ドルということになります。

3. スプレッドで発生するコストの計算方法

現在、日本のFX会社で取引手数料がかかるところは少なくなっています。では取引手数料がかかってないからFX取引でコストがかかってないかといえばそうではありません。

実は、スプレッドがFXで取引をする際の手数料(コスト)になるんです。ではどれ位のコストになるかの計算方法ですが、それは

3-1. スプレッドで発生するコストの方程式

スプレッドを使ってコスト計算する際の計算式は下記になります。

取引コスト(片道分)=(スプレッド÷2)×取引量

※片道分とは、新規建玉時、もしくは決済時の取引分こと

になります。
ツーウェイプライスで表示されているスプレッドはコストで考えると往復分(新規建玉と決済=買いと売りのセット)になるんですね。

では、次は具体的に計算してみましょう。

3-2. スプレッドから取引コストを計算する具体例

例1、
ドル円で1万ドルを、新規建玉時と決済時のスプレッドが各1pipsの場合の往復分の手数料(コスト)は、

新規建玉時
(1pips ÷2)×10,000通貨
=(0.01÷2)×10,000=0.005×10,000=50円

決済時
(1pips ÷2)×10,000通貨
=(0.01÷2)×10,000=0.005×10,000=50円

回答
往復で100円(=50円+50円)の手数料相当分がかかっているということになります。

例2、
ドル円で1万ドルを、新規建玉時のスプレッドが1pips、決済時のスプレッドが2pipsの場合の往復分の手数料(コスト)は、

新規建玉時
(1pips ÷2)×10,000通貨
=(0.01÷2)×10,000=0.005×10,000=50円

決済時
(2pips ÷2)×10,000通貨
=(0.02÷2)×10,000=0.01×10,000=100円

回答
往復で150円(=50円+100円)の手数料相当分がかかっているということになります。

例3、
ユーロドルで1万ユーロを、新規建玉時と決済時のスプレッドが各1pipsの場合の往復分の手数料(コスト)は、
※便宜上、1ドル=100円で計算します。

新規建玉時
(1pips ÷2)×10,000通貨
=(0.0001÷2)×10,000×100円(為替レート)
=0.00005×10,000×100円(為替レート)=50円

決済時
(1pips ÷2)×10,000通貨
=(0.0001÷2)×10,000×100円(為替レート)
=0.00005×10,000×100円(為替レート)=50円

回答
往復で100円(=50円+50円)の手数料相当分がかかっているということになります。

例4、
ユーロドルで1万ユーロを、新規建玉時のスプレッドが1pips、決済時のスプレッドが2pips場合の往復分の手数料(コスト)は、
※便宜上、1ドル=100円で計算します。

新規建玉時
(1pips ÷2)×10,000通貨
=(0.0001÷2)×10,000×100円(為替レート)
=0.00005×10,000×100円(為替レート)=50円

決済時
(2pips ÷2)×10,000通貨
=(0.0002÷2)×10,000×100円(為替レート)
=0.0001×10,000×100円(為替レート)=100円

回答
往復で100円(=50円+100円)の手数料相当分がかかっているということになります。

どうでしょうか、仕組みを理解できましたか?仮に往復のスプレッドが同じの場合はそれが往復分のコストと考えれば計算が早いですね。

4. スプレッドが開く(広がる)とはどういうこと?

スプレッドというと、何となく固定されているイメージがありますが、実は固定されてはいません。同じドル円でも、スプレッドは0.3になったり0.5になったり、場合によっては1.0になったりします。このようにスプレッドは広がったり縮んだり伸縮しています。

4-1. 会社によってもスプレッドは違う

上記で、スプレッドは広がったり縮んだり伸縮するということを学びましたが、その伸縮具合はFX会社によっても違います。つまり、FX会社によって差があるということです。でもそれは何故でしょうか。

それは、為替レートの仕入れ先(カバー先=カウンターパーティ)がFX会社によって違うからです。これは「インターバンク市場」を理解できると分かるようになりますので、不明な方は下記のインターバンク市場についてをご覧ください。

銀行間取引市場(インターバンク市場)を理解する5つのコツ

4-2. どういう理由で変動(伸縮)する?

さて、これまでスプレッドは伸縮する、そしてそれはFX会社によって違う、ということを学びましたが、ここでは「どういう理由で変動(伸縮)するのか?」を学びます。結論からいえばその理由は多岐にわたっていますが、以下の2つを知っていれば十分なのでそれを紹介します。

4-2-1. 流動性

FXを含む為替取引でいう「流動性」とは、「取引量(=出来高)」のことをいいます。

一般的にモノの価格というのは、たくさん流通されていれば価格は「安く・安定」して提供されるものですが、これが需要に対して供給量が少ないと必然的にモノが不足しているということで、価格は上昇する傾向にあります。

為替も同じで、たくさん売買(取引)されていれば価格は安定するため、スプレッドは狭くなりやすいですが、逆に取引量が減ってしまうと価格は不安定になり、スプレッドは広がりやすい傾向になります。ということで、スプレッドの伸縮理由は流動性ということになります。

4-2-2. 経済指標発表前(雇用統計)

次は「どういうときに流動性が低くなるか」ということですが、これも様々な要因があります。ただ、ひとつだけ挙げるとすれば、それは「経済指標の発表前」ということになります。

気を付けてほしいことは、すべての経済指標の前に流動性が低くなるということではなく「重要な経済指標の前になりやすい」ということです。特に、米国雇用統計(基本的に毎月第一金曜日に発表)は注目されていることから、発表前は取引が乏しくなり、流動性が低くなってしまうため、スプレッドは広くなりやすくなります。

その他、震災や天変地異、テロ等によって流動性が低下してスプレッドが広がることもありますので、片隅で覚えておきましょう。

4-2-3. 各通貨ペアで見るスプレッドが狭いレベル

ここでは、FX取引において目安となるスプレッドを各通貨ペアごとに挙げてみます。

ドル/円 0.5
ユーロ/円 0.7
ポンド/円 1.2
豪ドル/円 0.8
NZドル/円 1.2
南アフリカランド/円 1.4
ユーロ/ドル 0.6
ポンド/ドル 1.1
豪ドル/ドル 1.2

■注意
上記の各通貨ペアのスプレッドはあくまで目安となるもので、流動性によってスプレッドは伸縮しますし、標準値でもありません。

5. スプレッドの原則固定とはどういうこと?

これまで、何度もスプレッドは伸縮するということを述べてきましたが、各FX会社のスプレッドを見ると「原則固定」という表記をしている会社もあります。これは一体何なのでしょうか。

「原則固定」とは、基本的には一定のスプレッドで固定しているが、上記で学んだ経済指標発表前やそれ以外の理由によって、広がることがあるということです。あくまで「原則」であって「完全固定」ではないですので注意してください。

6. スプレッドが狭ければ勝てるのか?

スプレッドの話で忘れてはならないのが「スプレッド競争」です。私がFXの仕事をするようになった2000年は、ちょうど日本でFXがスタートして間もないときでした。その頃のスプレッドは、ドル円やユーロドルが5pips、ユーロ円で7pips、ポンド円にいたっては8pips位ありました。今では考えられない広がりようですね。

それで、その後ネット系のオンラインFX会社が台頭してきて、そこで各社がどんどんスプレッドを狭くすることを競う「スプレッド競争」が始まりました。これにより、これまでドル円で5pipsあったスプレッドが0.3pips位の原則固定まで狭まりました。実に17分の1のレベルです。

でも、これだけではなく実は昔はスプレッド以外に別途取引手数料がかかっていました。これは会社によって違いはありますが、大体10万通貨あたり8,000円、20万通貨なら16,000円ということです。この取引手数料をスプレッドに換算すると8pipsに相当しますので、往復分のコストで考えると、「5pips+8pips+8pips=21pips」のコストがかかっていました。現在の個人投資家からすれば驚きのコストです。

ということで、会社努力によって狭まっていったスプレッドですが、狭くなってコストが抑えられたおかげで個人トレーダーが勝てるようになったかというとそうではないです。

よく負けトレーダーが9割で、勝ちトレーダーは1割位しかしない、と言われていますが、これは今も昔も変わりません。

スプレッドが広くても勝つ人は勝つし、逆にスプレッドが狭くても負ける人は負ける。結局、スプレッドが狭まってコストが抑えられるようになっても、勝ちトレーダーが増えてはいないんですね。確かにコストは抑えられた方がいいですが、でもそれが勝ちの要因になるよいうことではないということが分かります。

スプレッドが狭ければ勝てると思っている方は注意が必要です。

7. 各社のスプレッドを比較すると

FX口座は複数持っておいたほうがいいので、早めに口座開設(無料)をしておきましょう。FX会社はスプレッドが狭いのでお薦めです。

 

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ドル円  0.3銭(0.3pips)原則固定
ユーロ円 0.6銭(0.6pips)原則固定
豪ドル円 0.7銭(0.7pips)原則固定
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9. まとめ

これまで、スプレッドについて是非とも知っておいてほしい6つの項目を挙げてきました。この6つを知っていればスプレッドについては十分です。

この知識を日々のトレードに活かして、スプレッドとは何なのか、コストはどれ位なのか、ちゃんと分かって取引して勝ちトレーダーの一員になってください。

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FXでなかなか勝てない人を勝てるようにするFXトレーダー育成の専門家です。誰でもトレードで負けるのには原因があります。多くの人はその原因に気づかないので勝てるようにならないだけです。そんな気づきをお伝えするのが得意です。
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