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FXのレバレッジが10倍になるとどうなるの?気になる金融庁の動向は?

FXのレバレッジが現在の25倍から10倍にしようという話が挙がってからしばらく経ちますが、現在はどうなっているのでしょうか。

また、レバレッジが10倍になるとどれだけの影響があるでしょうか。

今回はそういった不明点を解消するために、現在のレバレッジ25倍と検討中のレバレンジ10倍について、比較しながらどのように変わるのか確認したいと思います。

私たちのトレードに直結する重要なことですので、金融庁の動きと併せながら理解してみましょう。

目次

レバレッジが10倍になると証拠金はどれくらいに?

レバレッジが10倍になるというのは、どういう意味でしょうか。

それは、

  • 投資資金が10万円の場合、取引可能な金額は最大100万円まで(レバレッジ10倍)
  • 100万円分の取引の場合、必要な証拠金は10万円(証拠金率10%)

という意味になります。

例えば、1ドル=100円の時に1万ドルの取引をする場合、必要な証拠金は10万円(※)になります。

※ 100円×1万ドル×10%(証拠金率)=10万円

本来、100万円分の取引をする場合は当たり前の話で100万円の資金が必要になります。それが、レバレッジが10倍ならその10分の1の資金である10万円あれば100万円分の取引ができてしまうのです。

非常にいい資金効率ですよね。

でも、現在のレバレッジからすると全然良くないんです。どれだけ違うのか比較してみましょう。

現在のレバレッジ25倍と比較するとどれくらい違うのか

必要証拠金の違い

上記で解説しましたように、1ドルが100円のときに1万ドルの取引をするために必要な証拠金は、レバレッジが10倍なら10万円となります。

これが、現在のレバレッジ25倍ならどうなるかというと、それは4万円(※)にまで減るのです。

※ 100円×1万ドル×4%(証拠金率)=4万円

同じ1万ドルの取引なのに、レバレッジが10倍なら10万円が必要なのに、レバレッジが現在の25倍ならわずか4万円で取引できてしまうのです。

要は、取引に必要な証拠金額は現在と比較して必ず2.5倍の資金が必要になるのです。

この差は大きいですね。

例えば、投資資金が10万円の場合、1ドル=100円なら今のレバレッジ25倍なら2万ドル(※1)の取引は可能なのに対し、これがレバレッジ10倍になってしまうと1万ドル(※2)の取引でギリギリになってしまうんです。

※1 100円×2万ドル×4%(証拠金率)=8万円
※2 100円×1万ドル×10%(証拠金率)=10万円

しかも、レバレッジ10倍の影響は必要証拠金だけに収まらないんです。
次でくわしく説明します。

ロスカットの違い

レバレッジが現在の25倍から10倍になってしまうと、ロスカットにも影響を与えます。

どういうことかといいますと、次の具体例を見てください。

■注意点
ここからのロスカットの計算は、便宜上、スワップポイントを考慮せず、単に余剰金がなくなった時点でロスカットになってしまう100%ルールの計算で行います。

例えば、投資資金が10万円で1ドルが100円のときに1万ドルを買う場合、

■レバレッジが現在の25倍の場合

必要な証拠金は4万円になりますので、余剰金は6万円になります。

ということは、6万円(余剰金)÷1万ドル=6円になるので、買値である100円から6円下落した94.00円にまで下がったらロスカットになります。

■レバレッジが10倍に変更された場合

必要な証拠金は10万円になりますので、余剰金は0円とまったくありません。

余剰金が0円ということは、買値である100円からわずかでも下落したらロスカットになってしまうのです。もっと細かいことをいえば、スプレッドがあるので買った瞬間にロスカットになってしまうということです。

もし、レバレッジ10倍で25倍のときと同じように6円の下落までロスカットをしないでくようにするには余剰金6万円分にあたる6万円を追加して、投資資金は16万円にしなくてはなりません。

このように、レバレッジが25倍と10倍とではその結果が全然違うことがよくわかります。

ではこのレバレッジ10倍、いつからはじまってしまうのでしょうか。気になる現状をご紹介します。

肝心のレバレッジ10倍はいつから始まる?

レバレッジ10倍の議論は昨年あたりから金融庁の意向を発端に騒がれはじめました。

そして2018年に入り、2月13日に金融庁において第1回の「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会」を開催しています。

しかし、そこでの検討内容は新聞報道によると、検討会の人員構成がメインでレバレッジ10倍に関する規制案については資料への記載も言及もなし、ということだったようです。

そして、今月3月12日に第2回の店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会が開催されました。

しかし、そこでも第1回目と同じようにレバレッジ10倍に関する規制案についての言及はなかったようです。

このような状況により、レバレッジ10倍がもし実施されるようなことがあっても、それは「早くても5月以降位」なのかな、というのが個人的見解です。
※2018年時点での見解です

ただ、前回のレバレッジ規制については、業者による反対をよそに粛々と進んでいった経緯がありますので、金融庁の意向次第では早めに進んでしまうことは十分予想されます。

だからといって「今のうちにたくさんトレードしておこう」というのは違います。情報に振り回されることなく、勝てる技術で利益を積み重ねて行ってください。

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この記事を書いた人

株式会社トレードタイム代表取締役(2011年設立)

米国在住時にシカゴ、ニューヨークの市場を見学したした際、金融に興味を持ち、大学卒業後、国内と海外市場の取次業社にてコモディティ、為替取次の業務を行う。

その後、FXを日本で初めてFX事業を展開したひまわり証券に入社。
FX事業部の立ち上げ、自己売買ディーリング業務、投資助言業の資格を得て日経225先物、オプション取引の助言業務やセミナー講師等を務めた後、2011年に独立。


現在はFX、株式、日経225先物、FX、個別株オプション等の自己トレード行っている(1日のトレード回数は平均数回~10回程)、また個人投資家向けのセミナーも多数開催中。

セミナーの受講者は述べ39万人を超え、証券、FX会社でのセミナー講師、売買コンテンツ提供も行っている。
トレード本、FX情報誌やYahoo! ファイナンス等への執筆も多数。

コンテンツ(セミナー講師)の提供先会社は、株式会社外為どっとコム、サクソバンク証券株式会社、ワイジェイFX株式会社、株式会社FXトレード・フィナンシャル、ひまわり証券等々、30社以上(順不同,敬称略)。

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