投資初心者の方にも人気があるFX。でも、なぜ多くの初心者に人気があるのか、他の金融商品と比較してどのようなメリットがあるのか、あまりピンと来ないと思います。
そこで、今回は7つのFXのメリットと併せて、初心者にもお薦めできる口座をご紹介します。
なお、投資商品はメリットがあればデメリットもあります。この場合のデメリットとはリスク(危険度)になりますが、それは「大きなリターンがある反面のFXの6つのリスクってなに?」で詳しく紹介していますので、そちらでご覧ください。
1. 少額の資金で始められる(資金効率が良い)
FXとは、日本語でいうと「外国為替証拠金取引」といって証拠金取引であることが大きな特徴のひとつとなっています。証拠金取引とは、対象物の全額ではなく一部の資金しか使わないで全部の取引ができる仕組みをいいます。
FXの場合、一部の資金がどれ位かというとそれは「4%分」つまり全額の25分の1の資金で取引ができてしまうのです。例えば、1ドルが100.00円の時に1万ドルの取引をするとします。この場合、本来であれば100万円(※)の投資資金が必要になりますが、FXはこの100万円の4%分(=25分の1)の資金である4万円で同じ取引ができてしまいます。これがてこの原理を表すレバレッジの効果になります。
※100.00円×1万ドル=100万円
逆に考えれば、100万円の投資資金があれば、最大で25倍の2,500万円までの取引ができると考えることもできます。
このように、本来必要となる資金よりも小額の資金で始められるのが、FXのメリットのひとつであります。
2. 手数料が非常に安い
投資商品に限らず、銀行から銀行への送金費用であったり、支払手数料であったり、お金を動かすには手数料がかかります。FXも投資商品(金融商品)ですから、取引する際にはコストがかかります。ただこのコストが他の投資商品と比較して非常に安いのが特徴となっています。
FXの取引コストは、手数料といわれているものは多くのFX会社が無料にしています。では全くコストがかからないかといえばそうではなく、FXの場合はスプレッドといって2wayプライスの売値と買値の差がコスト分になるのです。
例えば下記のようなプライス表示であった場合、買値が114.260円で売値が114.257円であるので、その差額は0.003円(=0.3銭)になります。
この場合のコストは、1万ドルの取引分であれば買って売っての往復分で、わずか30円(※)となるのです。100万円相当分の取引が買って売っての往復分で30円で取引ができてしまう位コストが安いのです。
※0.003円×1万ドル=30円
因みに、外貨預金の場合は都市銀行とネット銀行の場合で違いはありますが、往復分で安くて0.3円、高くて2.0円位になってしまいます。これは計算すると、
- 0.3円の場合は、3,000円(=0.3円×1万ドル)
- 2.0円の場合は、20,000円(=2.0円×1万ドル)
と比較にならないほどの高い手数料となってしまいます。取引コストの過当競争が繰り広げられたFX業界ならではの現象ではありますが、非常に安いコストとなっています。
3. 24時間取引が可能(取引時間が長い)
為替の取引というのは、インターバンク市場(銀行間取引市場)で土日を除く24時間取引されています。もう少し具体的にいいますと、日本を含め各国の祝日も関係なく、元旦とクリスマス以外は休みなく取引されています。以下の図を見てください。
一週間のサイクルで見てみると、月曜日の朝にオセアニア地域であるニュージーランドのウェリントンから取引が始まります。その後、アジアの東京、シンガポール、次にヨーロッパであるロンドン、最後に北米のニューヨークという流れになり、ニューヨークの終了からまたウェリントンが始まる、といったサイクルとなっています。
そして、金曜日はニューヨークの終了(日本時刻で土曜日のAM7:00(冬時間))をもって為替の取引も終了となります。そして土日を休んだ後にまた月曜日にニュージーランドのウェリントンから取引が始まります。
ただし、これはあくまでもメインとなる地域を表しただけですので、取引自体は月曜日の朝から金曜日の終了(日本時刻で土曜日のAM7:00(冬時間))まで24時間取引可能です。
このように、FXは24時間いつでも可能な時に取引ができますので、その便利さはまるでコンビニのようでもあります。思い立ったときに24時間いつでも買い物ができるコンビニ。そして、24時間いつでも好きな時にトレードができるFX。どちらも便利なサービスです。
4. 買いからも売りからも開始できる
外貨預金でも株式取引でも、利益を上げるには買値よりも価格が上昇しなければなりません。これは上昇相場でなければ勝てないということと同じでありますが、FXはそうではありません。FXの場合、上昇相場はもちろん、価格が安くなっていく下落相場でも利益を取ることが可能です。
相場は上下に変動しながら推移しています。上昇するときもあれば、下落しているときもあります。そのように上下を繰り返す相場において、上昇しなければ利益にならないというのは非常にもったいない話です。相場が大きく下落して、今後もまだ下落相場が継続すると考えるならば、下がり切るのを待つよりも、売りから始めて下落した分の利益を取ったほうが余程価値的であります。
下落相場で利益を狙うことについては、「チャンスが2倍!FX初心者が売りから入るための入門講座」に詳しく書いていますのでご覧ください。
FXは24時間取引が可能なうえに、上昇相場でも下落相場でもどちらでも同じように利益を取ることができますので、非常にメリットの大きい投資商品になります。
5. スワップポイントによる収入も可能
スワップポイントとは、通貨と通貨の金利差から発生する金利のようなものです。為替の銘柄というのは必ず通貨ペアといって、2種類の通貨を組み合わせています。
例えばドル円の場合は、上記のようにドルと円の通貨ペアになります。このドルと円の金利を比較した場合、円よりもドルの方が高金利ですので、円を売ってドルを買えば、その金利差であるスワップポイントを受け取ることができます。逆に、ドルを売って円を買えば、その金利差であるスワップポイントを支払うことになります。
FXでは、為替の値動きとは関係なく別途スワップポイントが発生しますので、外貨預金感覚でこのスワップポイントを日々積み上げていく投資家も多くいます。
なお、どれ位のスワップポイントを受け取れるかといいますと、豪ドル円という通貨ペアなら1万通貨の買いで一日当たり30円位(※)になります。
※スワップポイントは金利動向によって日々変動します。
6. 約定しない(取引が成立しない)ことはまずない
株式や商品先物等の取引所取引の売買は、相手方がいなければ売買は成立しません。例えば、ある株式を売る人がいなければ買うことができないのです。逆に、買う人がいなければ売る(売却)することもできません。また、取引制限といって株価の暴騰・暴落を防ぐために一定以上の売買を制限しています。
FX(為替)の場合は、取引所取引ではありませんのでそういった制限はまったくありません。また、取引量も一日当たり2兆ドル(1ドル=110円で220兆円)と日本の国家予算の約2年分に相当しています。そのため、取引が約定(成立)しないということはなく、価格がどうであれ買いたいときに買えないとか、売りたいときに売れないということはないと考えていいです。
実はこの取引したいときにきちんと売買が約定(成立)できるということは自身の資産管理上も非常に重要なことです。それだけでもFXの大きなメリットとなります。
7. 通貨はなくなることがない
通貨というのは国家が発券しているものですので、EU(欧州連合)のように共通の通貨を作るということ以外は、国家がなくならない限りは通貨も存在します。
しかし株式の場合は、会社が発券していますので、もし倒産ということになれば発券された株式は価値がなくなり紙切れ同然となってしまうのです。現在は、大企業であれば安心ということはなくなってきていますので、倒産リスクはいつでも起こる可能性はあります。それと比較しても通貨は突然なくなるということはまずないと考えていいので、それだけ安心した取引が可能となっています。
8. まとめ
FXのメリットを7つ挙げてみました。他の金融商品と比較しても投資初心者の方に向いている商品であることが分かります。きちんとデメリットも理解したうえで是非FXを始めてみてください。