FXで取引を行う際、必要となるのが「注文」です。
注文とは、どの通貨ペアをいくらで買う、売るといった指示ですが、この注文方法、種類がいくつかあります。
それぞれどのような場面で、どの注文方法を選択すればいいのか、あなたはちゃんと使い分けられていますか?
もし不安がある場合は危険ですので、ここでしっかりと理解して使い分けられるようになりましょう。
初心者の方にもわかりやすく説明しますので、安心してください。
それでははじめましょう。
成行注文とは?どんなときに使う?
成行注文とは
成行注文(なりゆきちゅうもん)とは、取引価格を指定しないで、為替相場の現在値(今の価格)で売買する注文のことです。
為替相場はリアルタイムに時々刻々と価格は変化しています。その変化している為替レートを取引画面を見ながら、表示されている現在値で売買するのです。
例えば、取引画面に下図のようなツーウェイプライスが表示されていたとします。
この表示では、買いたい場合は買値である右側の「114.260円」で今は買えますよ。売りたい場合は売値である左側の「114.257円」で今は売ることができますよ、という意味になりますので、どちらかの価格をクリックすると、その価格で取引が成立することになります。
この現在の価格で売買するのが成行注文です。
ではこの成行注文、どのようなときに使うのでしょうか。
成行注文はどんなときに使う?
成行注文は現在の価格で買ったり売ったりする取引ですので、場面としては、
今すぐ買いたい、もしくは売りたい、といった場面
で使います。注意点はあるのでしょうか。
成行注文の注意点
成行注文を行う場合、注意点があります。それは、
飛びつき注意!
ということです。
チャートや為替レートを見ていると、突然値段が急上昇し始めたり、突然急落してきたりする場面があります。
人はどうしても、急上昇し始めた価格を見ると「もっと上がるかも!」と思って飛びついてしまう傾向性があります。
でも、「買ったとたんに上昇がストップして下落してくる・・」なんてことはよくあることなので、よく考えずにいきなり飛びつくなんてことはしないように注意した方がいいです。
指値注文とは?どんなときに使う?
指値注文とは(簡単にいうと)
指値注文とは、「ある価格になったら買いたい、または売りたい」といった取引したい値段を指図する注文方法です。別名リミットといったりもします。
もちろん、事前に設定して設定した価格になったら自動的に売買してくれます。
例えば、下図を見てください。
このように現在値が100.00円の場合に、「今後95.00円まで価格が下がったら買いたい」という注文や、「105.00円まで価格が上昇したら売りたい」といった注文が指値注文になります。
この指値注文を設定しておけば、その価格になったときに自動的に取引をしてくれるのです。寝てても、仕事中でもです。便利ですね。
指値注文はどんなときに使う?
指値注文がどんなものか分かったところで、どのような場面で使うのか確認してみましょう。
それは、
現在の価格よりも安い値段になったら買いたい
もしくは
現在の価格よりも高い値段になったら売りたい
という場面で使います。
人は誰でも「可能な限り安い値段で買いたい」もしくは「可能な限り高い値段で売りたい」という願望があります。
この願いを叶えるのが指値注文になるのです。
指値注文の発注時の注意点
指値注文を発注する際に注意しなければならない点は、
- 買い指値注文の場合は、現在値よりも安い価格で発注
- 売り指値注文の場合は、現在値よりも高い価格で発注
しなければならない、ということです。
上の図でもそうですが、発注時の現在値が100.00円の時に、「95.00円という100円よりも安い価格で買う」のが指値注文であります。
また、同じく発注時の現在値が100.00円の時に、「105.00円という100円よりも高い価格で売る」のが指値注文でもあるのです。
この場合、100円よりも高い価格で買ったり、安い価格で売ったりする注文は指値注文ではありませんので注意してください。
※この場合は、次に説明する「逆指値注文」になります。
逆指値注文とは?どんなときに使う?
逆指値注文とは
逆指値注文とは、指値注文と同じように「ある価格になったら買いたい、または売りたい」といった取引したい値段を指図する注文方法です。別名ストップといったりもします。
逆指値注文は指値注文となにが違う?
それでは、逆指値注文と指値注文はなにが違うのでしょうか。それは、逆指値が
- 買い逆指値注文の場合は、現在値よりも高い価格で発注
- 売り逆指値注文の場合は、現在値よりも安い価格で発注
しなければならない、ということです。
下図を見てください。
このように現在値が100.00円の場合に、「今後105.00円まで価格が上がったら買いたい」という注文や、「95.00円まで価格が下落したら売りたい」といった注文が逆指値注文になるのです。
指値注文が、
- 買い指値注文の場合は、現在値よりも安い価格で発注
- 売り指値注文の場合は、現在値よりも高い価格で発注
するのに対して、逆のことをするのが逆指値注文になるのです。
逆指値注文はどんなときに使う?
上記の逆指値注文の説明を見て「なんかおかしい」と思うかもしれません。
確かに、値段が高くなってからあえて買ったり、反対に値段が安くなってからあえて売ったりすることは通常することではありません。
でもこれ、指値注文以上に使い勝手がいい発注方法なんです。
なぜなら、モノの価格というのは為替レートも含めて、「ある程度のところまで上昇したら、買いが買いを呼びさらに価格が上昇する傾向があったり」、反対に「ある程度のところまで下落したら、売りが売りを呼びさらに価格が下落する傾向があったり」するものだからです。
なので、ある程度のところまで「上昇してから買う」もしくは「下落してから売る」という逆指値注文を使うほうが利益を狙いやすい場合が多かったりするのです。
この逆指値注文を使ったトレード手法については下記にて詳しく紹介していますので、是非ご覧ください。
損切りだけじゃない!利益をもっと増やすために使う逆指値の方法はこれだけ!
まとめ
今回は、FX取引に必要な発注方法についてその基本を学びました。まずは今回ご紹介しました3種類を覚えて、使えるようにしてください。
そして、次には下記の組合せ注文も使えるようになって、勝ちトレーダーへの第一歩を踏み出してください。